こんにちは(^^)/
これまで不登校相談に100件以上乗ってきた経験から、不登校について発信しています。
今回は、よく検索されている「不登校 甘え」というワードについて。
このワードで検索した人の本音は、
- 「不登校は甘えではないと言ってほしい」
- 「甘えている(甘えさせている)自覚はあるけど、どう脱却していいかわからない」
といった思いがあるのではないでしょうか。
甘えと言われる理由・甘えから脱却する方法を、今回はわかりやすく3分以内で読めるように簡単にまとめました。
それでは一緒に見ていきましょう(^^)
1.なぜ、不登校は甘えと言われるの?
- 「はっきりしたキッカケはないけど、なんとなく休み始めたら行きづらくなってしまった」
- 「夏休み中に生活リズムが狂って、休み明けも起きられずそのまま行けなくなった」
こういった明確な理由のない不登校の生徒さんは、実は少なくありません。
文部科学省が出しているデータを見ても、不登校原因の1位はいじめなどではなく「不安・無気力」なのです。
こういった背景から「不登校は甘え」と言われたり、「甘えている(甘やかしている)」という意識をしやすいのです。
ではこの「甘え」から脱却するにはどうしていくべきなのか?
答えは、この2点。
- 家庭における親の対応を見直す
- 不登校生本人と外部とのつながりを絶たない
一つずつ解説しますね(*^^)
2.甘えからの脱却法
①家庭における親の対応を見直す
以下のチェックポイントに当てはまらないか、確かめてみてください。
- 子どもより先に問題を見つけ出し、解決してあげている
- 子どもに指示や提案を出して、親が子を動かしている
- 子どもから発信が無くても、空気を読んで親が行動してしまう
これらはつまり、「親の先読み行動」です。
子どもが主体的に考えたり動く必要がなく、親がなんとかしてくれる状態が出来上がっています。
そうなると、家庭内で子どもは滞りなく過ごせますが、一歩学校などの外部にでると、途端に通用しなくなります。
このギャップで子どもは「どうしたらいいのかわからず漠然と不安」になり、「何をすべきか分からず無気力」になるのです。
ここで誤解されないように補足すると、親御さんたちは甘やかすという意識よりも愛情をもってつい「先読み行動」をしてしまってきたのだと思います。なので決して親御さんを責めないでほしいのです。
今からできる、親の「先読み行動」の見直し
では今からできることは何か?についても、具体的にしっかりお伝えしますね。
考え方の基本は、「命にかかわる怪我や事故・人に迷惑をかけること以外の失敗は見守る」ということです。
大人が子どもの失敗のチャンスを奪ってはいけません。
たとえば「今日は雨が降るから傘を持っていきなさい」とは言わず、子ども自身で気づかなければ一度濡れて帰ってきてもいいのです(それで風邪を引くのも経験です)。
そこから「出かける前に天気予報を見ておこう」と自分で確認して、傘を持っていくかを判断する思考力がつきます。
逆に言うと、「傘を持っていきなさい」という親の一声で子どもは傘を持っていくか否かを考えるチャンスを奪われてしまっているという事です。
(小学校低学年などで天気予報を見るという知識がない場合は、一度方法を教えてあげて、その後は見守ってみてください)
こうした小さな失敗は子どものうちにたくさん経験させましょう。大人になってから「親が言ってくれなかったから雨に濡れたじゃないか!」と怒る人にはなってほしくないですよね。
②不登校生本人と外部とのつながりを絶たない
家庭内での対応を見直しつつ、本人の外部とのつながりはできるだけ途絶えさせないようにしましょう。
もちろん本人の状態によっては無理して外部と関わる必要はありませんが、いわゆる「元気な不登校」の場合は、家族以外のどこかと繋がっておくべきです。
ではその外部ってどこがあるのか?
友達でもいいのですが、可能なら週3や毎週月水金曜日など決まった頻度で関われるものがおすすめです。
たとえば、
- 学習塾
- 家庭教師
- 習い事(音楽系、スポーツ系、英会話系など)
- 国内留学
- 不登校カウンセリング
ちなみに外部とのかかわりと言ってもSNSのみになるのはNGです。
SNSの相手は何の責任もなく、言いたいことを言ってきますからね。プラスになることもありますが、マイナスなこともまん延しています。
またインフルエンサーと呼ばれるSNS上の有名人は多くが「成功者」です。この成功者たちと不登校である自分をつい比較してしまい、自尊心を低下させます。これがSNSのみの世界をお勧めできない理由です。
4.まとめ:不登校は甘えと言われる理由&甘えから脱却する方法
最後に本記事のまとめです。
「なぜ不登校は甘えといわれるのか?」という問いについては、不登校になった理由の1位が「不安・無気力」ということから、「甘い」と思われてしまいがちということが伺えました。
ではその甘えはどこから来ているのか?それは「親の先読み行動」が理由の一つとお伝えしました。
よかれと子どもの失敗を回避させる親の言動が、子どもが失敗から学ぶチャンスを奪ってしまっていました。
そして助言してくれる親のいない学校で初めて上手くいかない・失敗という壁に突き当たり、対応力が年相応に備わっておらず、どうしたらいいかわからなくなり「不安・無気力」→不登校という構図になる例がとても多いのです。
この致命的な「親の先読み行動」を今からでもやめるためには、「命にかかわる怪我や事故・人に迷惑をかけること以外の失敗は口出しせず見守る」ことを意識してみてください。
それと同時に、不登校でも外部とのつながりは途絶えさせないこと。
塾や英会話、カウンセリングなど定期的にできることを始めてみましょう。
これらをまずは継続してみてください。それだけでも子どもは成長し、不登校解消にもつながるケースがあります。
何もしないよりは、何か始めてみる!始めて失敗するのも経験、学び(^^)
それは子も親も同じです。ぜひ一歩踏み出してみてください!