【解決策も】不登校になりやすい家庭の特徴5選

こんにちは、不登校専門社会福祉士の花辺です。

これまで受け持ってきた不登校相談の経験と学びから、不登校になりやすい家庭・親に一定の特徴があることを強く実感しています。

そこで本記事では、不登校になりやすい家庭の特徴と、その対応策について詳しく解説します。

不登校になりやすい家庭の特徴を理解することは、予防や早期対応にとって非常に重要ですので、ぜひご一読いただければと思います。

目次

不登校になりやすい家庭の特徴

①過度なプレッシャーや期待

■学業成績や行動に関する期待・こだわりが強い

常に高い成績を求めたり、完璧な行動を要求することで、子どもはプレッシャーを感じ、ストレスが溜まりやすくなります。

たとえば学業成績以外にも、

  • 習い事での成果
  • 親との比較(親は幼少期できていたのに子どもができていないこと)
  • 家庭や兄弟間で発生する強制的ポジション(長男らしくありなさい、お姉ちゃんでしょ、ママを助けるのが男の子でしょ、等)

といったことによる自分軸ではない他人軸で評価されることで、自己肯定感の低下、失敗への恐怖、学校や人への恐怖感や不安感、不信感が増大し、不登校に繋がることがあります

多くの場合、世間体を気にする親が陥りやすい傾向です。

■できることより、できないことを指摘する

たとえば普段高得点を取っている子供に対し、9割正解してもそれはいつも通りで当たり前と思ってしまい、不正解であった1割について何を間違えたのか・なぜ間違えたのかを追求したり反省を求めたりする

すると子どもの意欲がそがれたり、本来子どものための勉強であるのに、親に認めてもらうための手段として勉強するようになり、そこに強いストレスがかかります。

勉強嫌いになる要因の一つにもなります。

②コミュニケーション不足

■親子間でのコミュニケーションが不足している

親が忙しくて子どもと十分に話す時間が取れない場合や、子どもが話しにくい環境がある場合、子どもの悩みや不安が解消されないことがあります。このような状況では、子どもは孤独感を感じやすく、不登校につながるケースがあります。

③過保護または過干渉

■子どもの行動や選択を過度に制限したり、逆に過剰に介入する

子どもが自立する機会を失い、自分で問題を解決する力が育たないため、困難に直面したときに逃避する傾向が強まります。

これまで親がすべて先回りして問題解決をしてきていると、子どもは年齢相応の問題解決能力が養われません。

そしていざ学校へ上がり親のいない環境に置かれた途端、小さな困難でさえどう対応していいかわからず(しかし周囲の同級生は難なく乗り越えている状況を目の当たりにし)学校に対し不安や恐怖を感じやすくなります

④家庭内の不和やストレス

■家庭内での争いやストレスが多い

親の離婚、夫婦喧嘩、経済的な問題など、家庭内にストレス要因が多い場合、子どもは安心感を失いやすくなります。家庭が安定していないと、学校という第二の環境にも適応しにくくなります

⑤一貫性のないルールやしつけ

■親が一貫性のないルールやしつけを行う

日常生活において一貫性のないルールや対応が繰り返されると、子どもは混乱し、自信を失いやすくなります。結果として、学校でのルールや期待に適応することが難しくなり、不登校に繋がることがあります。

不登校を防ぐための対応策

①適度な期待とサポート

「適度な期待」というのは、つまりは「子どもを信じる」ということです。

子どもたちが得るべきなのは、成功体験と同じくらいの失敗体験です。

※失敗体験=命に係わるケガ・公共で迷惑をかけることを除く

なのでそもそも「成功するように!失敗しないように!」というプレッシャーは0にすること。

そしてその失敗に対し共感し、気持ちを受け止めてあげてください(「どんな失敗もウェルカムだよ、最後はママとパパが受け止めてあげるからね!」という安心を与える)。

※失敗を咎められる経験は「必要な失敗体験」ではありません。

そして本人からヘルプがあればそっと手を差し伸べるくらいがちょうどいいです(年齢が低くそもそもやり方がわからなければ親が一緒にやってみる)。

  • 頑張って勉強したのに点数が悪かった→努力の方向性が違ったのか、勉強方法に問題があったのか、一緒に振り返ってみる。
  • バスケ部の大会で、ベンチ入りできなかった→悔しい体験ができたことが財産であり、また次の機会に向けてどう行動するか?どう気持ちを高めていくかを一緒に考えてみる。
  • 夏休みの宿題が終わらないまま始業式になった→そのまま様子を見る。先生に叱られたり、恥ずかしい思いをすることで、自分で次の行動を起こせるようになる。小学生なら一緒に計画表を作ってみてもOK。間違っても、親が肩代わりして宿題を完成させないこと!

子どもには親の期待、プレッシャーをかけずに、努力や成長を認めることが重要です。

②積極的なコミュニケーション

日常的に子どもと話す時間を作り、悩みや不安を聞き出す努力をします。子どもが安心して話せる環境を提供することが大切です。

現代は共働きが増え、子どもは多くの時間を保育園や学童クラブ、シッターさんなどで過ごす場合も少なくありません。

もちろん共働き自体は否定されるものではないですし、むしろ親は自分自身の人生を歩むべきですので、ご自身がやりがいを感じる仕事を継続することは子どもも十分理解してくれているはずです。

とはいえ、休日もろくに親子の会話ができないような生活スタイルは見直すべきでしょう。

休日はわざわざテーマパークに行ったりせずとも、近所の公園でキャッチボールをする、新作フラペチーノを飲みに行く、食材の買い出しに一緒に行く、料理を一緒に行うなどの日常の行為を丁寧に過ごすことから始めてみてください。

また食事中のテレビやスマートフォンはいったんやめ、家族での食事時間を大切にしてみるのもおすすめです。

最初は無言でも大丈夫。そのうち「今日学校であったことお母さんに言いたいな。。。夕食のときなら言えるかも。。。」と毎日同じ時間を持っていることで子どもも話すタイミングをあらかじめ考えやすくなります

③自立を促す教育

子どもに自立心を育むために、小さなことでも自分で決定し、行動する機会を与えます。失敗を恐れずに挑戦できる環境を整えます。

「~しなさい」「~しておかないとあとで困るよ」「~したらどう?」連発していませんか?

小学校以上なら、宿題はもちろん、翌日の準備、歯磨きだって親の指示は極論いりません。

すべて本人のこと。親が困ることではないですよね?

宿題をしないと困るのは子ども。翌日の準備不足で忘れ物をして困るのは子ども。歯磨きせずに寝て口が臭いといわれるのも子ども。

そんなの言って気づかせてあげないと可哀そう!と思うかもしれませんが、初めて教えてあげることは教えてあげて、それ以降繰り返しになっている指示や提案は不要です。

目先のかわいそうより、将来のかわいそうを想像してみてください。

大人になっても親から助言してもらわないと忘れ物をするような人になってほしいでしょうか?

子どもに声をかける前に、一息置いて、子どもの自立を促す言葉・行動になっているか考えてみましょう。

子供の成長の機会を奪うことこそ、一種の虐待なのかもしれませんね。

④家庭の安定と安心感の提供

家庭内の問題を解決し、子どもが安心して過ごせる環境を作ります。夫婦間のコミュニケーションやストレス管理を徹底し、安定した家庭を維持することが求められます。

とはいえ、家庭内の問題は多岐に渡りますし、大人同士の事情が多く絡みますのでそう簡単に早期解決できることは少ないかもしれません。

だからといって放置しておくのもよくありません。

まずは夫婦喧嘩など家庭内の言い争いは子どもに見えない・聞こえないところでしましょう。

そして子どもを第一に考え、第3者や専門家などに相談に行くことから始めてみてください。

一貫性のあるしつけ

ルールやしつけに一貫性を持たせ、子どもに予測可能な環境を提供します

これはまず夫婦間で認識を一致させることが重要です。

ママはこう言ったのに、パパは逆のことを言っている…これでは子どもは混乱し誰を信じていいのかわからなくなります。

そしてルール違反などがあった場合には、夫婦どちらかが指摘役、もう一方はフォロー役であるように意識してください。

両親ともから叱られる図・両親ともなあなあで子どもから嫌われないようにしている図は家庭的に不健康です。

私のおすすめは、【日常的なマナーなどは母親が指摘・父親は見守る】【日常的に頻発しないような大きな事柄であれば父親がバシッと「そんなことするもんじゃない!」と言い切る・母親は子どものメンタルをフォローする】という形です。

日常と非日常で役割を変えることで、子どもにとっても「これは本当にしてはいけないことだった」と伝わりやすくなります。

まとめ

不登校になりやすい家庭には共通する特徴がありますが、それを理解し、適切な対応を行うことで不登校を予防することができます。

家庭環境を整え、子どもにとって安心で支えになる場を提供することが、不登校の解消への第一歩です。

子どもの成長を支えるために、親としてできることを実践し、子どもと共に乗り越えていきましょう。

「いろいろ実践してみたけどもっと具体的に相談したい」「何から始めたらいいかわからない」などの場合は、私が最初のご相談窓口となりお話を伺います。

下記フォームより、お気軽にお問い合わせくださいね。

親子の本当の笑顔を、一緒に取り戻しましょう。

それでは!

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